地平線

January 13 [Mon], 2014, 0:41
『……来てくれるわけないよな…(ため息)』



あの自尊心の塊の“シム・チャンミン”が…この灼熱地帯に僕を追いかけて来てくれるとは思えない…(泣)



まして、チャミの愛情の深さを諮るような、試すような行為(こと)。



眠れなければ、すぐパク先生の所に逃げ込むだろうし…。



つまらなければ、同じ事務所の後輩達とつるむだろうし…。



この灼熱の地にて…チャンミナが手に届く範囲にいない事を日に日に実感してゆく。



虚しさから心が、折れ曲がり歪んでゆく。



連日の灼熱の陽射しに僕の心の河の水が涸渇し、河底は剥き出しで、カラカラに干からびた感覚に襲われる。



『痒い…お風呂に入りたい…



満天の星屑の下、このままこの群青色の闇に同調し、消えてしまいたくなる。



目頭をつまみながら、何とか涙の流出を防御するものの…。



それでも…鼻腔を伝わり、一滴の雫が手の甲に零れれば…。



強がって独りでこの過酷な灼熱の大地に来てしまった事を僕は、激しく後悔して落ち込んでしまう。



『このまま何もかも投げ捨てて、ソウルへ逃げ帰っても構いませんか…神様…』




ごつっ!!



『うぇ…?痛い…???』


『また、逃げ出そうと考えてましたね…



『チャンミ…なぁ!!』



『誰が“泣き虫チャンドラ”ですか?ヒョンの方が泣いてるじゃないですかぁ?おっ



『チャンミ…なぁ???』


『泣くぐらいなら、最初から“一緒に行こう”と誘えば良いのに…あのピンクのぴょん吉野郎と浮気しますよ…



『チャンミナ…チャンミナ…チャンミナ…チャンミナ…』



僕は、目の前のチャンミナがミラージュのように儚く消えてしまうのではないかと焦り慌て飛びつく。



『うわぁっ?!ヒョン!!何してますかぁ!!!』



チャンミナは、飛びついて来た僕の重みを支えきれずに熱気の帯びた乾いた大地に倒れ込んでしまう。



『痛いなぁ〜ヒョン…?!ちょっとぉ…何してますかぁ…ヒョンちょぉ…待ってょ…ちょっと…ヒョン…!!!』



チャンミナの首筋に滴り落ちる汗。



僕はその総てを吸い尽くすかのようにキスを何度も繰り返す。



塞き止められていた水門が開いたような感覚。



枯渇した僕の心の河に再び、チャンミナと言う瑞々しい水流が満ち溢れ流れ込むような…。



『チャンミナ…チャンミナ…チャンミナ…チャンミナ…』



普段の素肌へのキスは遠慮がちなのに…。



今日は、二度と消えないぐらい次々に着ている服を剥ぎ取りながら、チャンミナの白い肌に刻印として残してゆく。



いつもなら必ず強い抵抗と悲鳴で拒絶するチャンミナが、まるで当たり前のようにそれを素直に受け入れてくれるから。



素肌に痕が残る度にうっとりと気持ち良さそうに…掠れたような声と小さな吐息を洩らしてチャンミナが、応えて許してくれるから。


僕の情欲の歯止めが効かなくなりエスカレートしてゆく。



無我夢中でチャンミナの身体を貪り続ける僕。



チャンミナと深く繋がり、身体を重ね合う事で、この虚しさから救い出されると解りきっていたから…。



『ふっ、ヒョンを好きになったら、本当に命がけですよ…まったく…僕の思考回路で予測や分析、出来ない事ばかりやらかしてくれる…』



チャンミナが、そんな風に苦口を呟きながらも愛しそうに僕の頭ごと胸に抱き寄せて何度も何度も繰り返し、音を発てて、キスの雨を降らせてくれる。



自尊心とか建前とか世間体とか築いた地位も名誉も総てをかなぐり捨てて。



誰の視線も思惑もキャッチ出来ないこの熱気の帯びたこの大地で融け合う事が出来るのなら…。




チャンミナと僕の2人、この大地にて生活を始め、明日に向かって共に手を取り合い、歩んでゆく事が可能であるのなら…。



この恋のアンバラスな基盤に深く悩み、苦しみで涙する回数も少くなくなるのかもしれない…と薄れゆく意識の中で僕は、ぼんやり思った。



『ユノヒョン…ユノヒョン…ユノ…ヒョン』



『うっ…ん…?』



『僕が居なくて、悲しかったですか?』



僕の胸元で倦怠感と疲労感でぼんやり微睡みながら、頭を寄せていたチャンミナが、突然、起き上がり、耳許でハミカミながら囁いた。



僕は、腕を伸ばし、チャンミナの癖毛に人差し指を絡ませながら、



『チャミこそまた、“ヒョンが居ないと眠れない”とソウルで、大泣きしていたんじゃないの?』



少しだけ、意地悪を言って困らせてみる。



『……いけませんか?』



僕の両頬を軽く摘みながら、チャンミナは、唇を尖らせて怒ったように言い捨てた。



『スゲェー嬉しい…僕の為に心痛めて泣いてくれた事も…こうして、僕を追いかけて来てくれた事も…チャンミナの行動の総てが嬉しい



『ユノ…ヒョン…あっ…眩しい…』



『朝陽…朝が…来ちゃったよ…(笑)』



『くすっ…デッカイ、夕陽や夕焼けよりも今の僕らには、この朝焼けと昇る太陽の方が必要で、似合うかも知れませんね…ヒョン…』


『……うん』



紫とピンクの幻想的で尚且つ神秘的なその光に包まれながら、2人、新しい太陽の昇る様を見つめるのだった。




愛&吉田理 改訂版
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